本年7月に掲載された当院の理学療法士の飯澤に続き、作業療法士の金子が、北海道医療新聞社の記者に、独自に当院で行なっている治療について取材を受けました。 手根管症候群の治療に用いられる保存療法には、①装具療法, ②神経滑走訓練, ③北海道医療新聞に取り上げて頂いたHorizontal extension technique, などがあります。
手根管症候群の治療を考える際に、手根管内の浮腫や炎症により神経への圧迫が問題になっている場合、正中神経の滑走(動き)に問題がある場合, 正中神経の柔軟性に問題がある場合と、その問題に応じて保存療法を選択すべきと考えています。
今回のHorizontal extension techniqueでは特に手根管内の浮腫により正中神経が圧迫されている場合や、 横手根靱帯の柔軟性が低下することによる正中神経への圧迫力の増加が問題である場合に適応であると考えています。
病態や症状に合わせて、様々な保存療法を組み合わせることで、より良い治療が今後は展開できるのではないかと考えています。
作業療法士 金子翔拓